少しの収入をコツコツ貯金?

現代では、誰もが満足いく収入を得ていないことが多いでしょう。ただ、それは「今が不況だから」というわけではありません。私たちは貪欲な生き物で、「もっと上」を求めてしまうものだからです。

たとえ月に1000万円稼ぐような人でも、もっと収入を多くしたいと考えるものです。月に1000万円もあれば生活することに困るようなことはありません。毎月「一財産」稼いでいるようなものですから、生活の不安はないでしょう。

ですが、世界の「贅沢」の中にもさまざまなランクがあり、ちょっとした温泉旅行から世界一周まで、屋形船での川下りから豪華客船でのクルーズまで、「上」を上げればキリがないものです。「いくら稼いでも稼ぎ足りない」ということは私たちがさらに高みを望めるような物事がそこにあるからで、それらをモチベーションにして私たちは日々を送ることができているのです。

収入が少ない人はそれなりの暮らししかできません。家賃の高いところに済むことはもちろん、衣食に関しても切り詰め、贅沢などはもってのほかです。それでも、特段生きていくことに支障はないのです。生きていくために必要なことは毎日健全に活動できる環境と、食べられることです。それさえ満たせば、あとは「何を価値」とするかという次元に入るのです。

私たちは「貯金」をします。それは時期によって目的がマチマチです。何か欲しいものがあるから貯金をするのか、それとも単に使うアテがないから貯金をするのか、子どもの将来のためなのか、或いは自分の老後のためなのか、人によって状況によって、動機はバラバラでしょう。ただ、ひとつ言えることは「収入が少なければ貯金できる金額も少なくなる」ということです。

最近よく耳にするのは「ボーナスがなくなった」であるとか、諸手当が削られて収入が目減りした、というようなハナシです。「リストラ」という言葉がメディアを生きかい、大企業が1000人単位で人員を削減しているという現実もあり、財布のヒモを固くしないと危ないぞと、誰もが危機意識を持つようになっているのです。

ただ、生活を切り詰めて貯金するだけでは足りません。それはあまり建設的なことではありません。生活からムダをなくして貯金できる金額を増やすのはもちろんなのですが、それ以前に「収入」を増やさなければ意味がないのです。収入を増やすことを考えない以上、「今以上」がないのです。

そこで視野に入れたいのが、「収入を一箇所だけから得るということに頼っていてもいいのか」ということです。ここで再度考えたいのは、「給与がもらえる」ということは「当たり前ではない」ということなのです。自分は「商品」で、それを会社に買ってもらっているということを意識することが大切です。自分の仕事は果たして組織にとって生産的なのだろうかと、日々考えることが大切なのです。

働くことは当たり前なのですが、ビジネスの最前線にまで至ると「お金が得られる」という保証がないのです。物凄いスピードで世間が変わっていく現代では、「一度成功した」ことが「二度」成功するかどうかわからないのです。つまり、「本当の意味では安定はない」ということになります。ただ漫然と働くだけでは、収入は減る一方でしょう。

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